さすがにむかっときたよIOCのおっさん
来年に迫った東京オリンピック
いきなり、IOC(オリンピック委員)がマラソンを札幌で実施せよといいだした。
ドバイでのマラソンで棄権者が多発したので、選手ファーストだとの事だ。
ちなみに今日のニュースでは、IOCのコーツ氏が小池知事を相手に
「もう決まった事だ」と一方的に告げるシーンが出ていた。
小池知事の支持者でもなんでもないが、
見ている分にはさすがに一方的で腹がたつ光景だった。
なんでそんな事をいいだしたのか?その背景は?
さてそんな事が起こる背景だが、
実はIOCとしてのリスクマネジメントだという話がある。
たしかにヨーロッパの貴族臭さが感じられ偉そうなIOCだ。
ただ、だからといって思い付きで言える訳がない(IOCの委員は半数近くが欧州出身だが、モロッコや中国出身の副会長もいるのだ)。
もちろん選手ファーストとして、ドバイの例を挙げていたがそれだけではない。
外国人が考る東京という街のリスク
ではどんなリスクがあると考えられているのか?
JBpressへの伊藤乾氏の寄稿を参考に紐解くと、
ここしばらくの間に日本発のニュースが海外、
特にヨーロッパのエリートに
どの様に報道されていたかを考えるとわりと見えてくるものがある。
項目を上げると、
1、ラグビー
2、洪水
3、避難民の扱い(ホームレスの追い出し記事)
4、放射能ゴミの流失
こんな処だそうだ。
理解されない詳しい事情
そして詳細はほぼ理解されない。
福島で洪水により、放射能ゴミが流された⇒東京やばくね? と なってしまう。
ホームレスが避難所を拒否される⇒外国人も拒否されるのでは? となる。
ちなみに放射能ゴミの話は、水系が違うので誤解なのだが、我々だってミュンヘンやドルトムントと、ライン川の位置関係なぞおぼえてないのだ。そう印象をもたれても仕方がない。
そして2,3,4とも選手、観客など自国民へのリスクはもちろんだが、何かあればIOCが責められる部分ともなってくる。
つまり少しでも詳細情報の把握や理解が不足すれば、
「東京で台風に遭遇すると選手も観客も放射性物質を含む水の洪水に襲われてもシェルターに入れてもらえないくらいの誤解を普通に招きかねない」 との事だ。
さらに日程の問題
しかもマラソン。
となると、さすがに全競技を移す事はできないが、
場所を取らず、代替がきかない競技は安全な場所でとなる。
つまり最終日の閉会式の前に行われるマラソン。
それだけは後の日程の予備日もという訳にもいかないので、
よりリスクの少ない札幌で開催を!となる。
もちろん選手の熱さ対策も理由となる。
ここまでまとめると、
一定の理があるわな。たしかに。
これだけ並べると確かにIOCの考え方には理がある様に思える。
もちろん洪水の部分は表立って言えないから、
マラソンの時の選手の危険性を前面にだしているのだろう。
そしてそういうロジックを理解しているので、
東京五輪組織委員会の会長である、森元首相も
「大会組織委員会の森会長は、17日夕方、報道陣の取材に応じ「IOCがこれでやりたいと言っている。国際競技団体もいい案だと言っている。われわれがダメだと言えますか?」と述べました。」
と、弱気な発言をしているのだ。
怒れ札幌! 日本に対する風評と対決を!
じゃあ、準備も進んでいる段階でこんなことを普通に受け入れるべきなのだろうか?
正直、関係者にとってコケにされたと言っても良い話だ。
実際、舗装工事やコース上のミスト設置などの費用をかけた準備も進んでいる。
寝耳に水の様な形で押し付けられて良い話ではない筈だ。
実際前述した理由のうち、台風の害以外は、基本的に風評だ。
だったらじっくりと対策とそのアピールに取りくめば良い話だ。
対抗策は?
ただ、おそらく東京都が反対するのは、様々なハードルがあるのではないかと思われる。
なぜならIOCの下でオリンピックを開催せねばならないからである。
IOCの方が立場が上なので、受け入れなければ、様々な嫌がらせをさせる可能性があるのだ。
札幌は違う。
だが札幌は違う。
自治体の判断で断るのも、請求をかけるのも自由にできる。
(もちろん彼らが応じるかは不明だが)
たいしてリスクもない。
だったら、徹底して抗戦してほしい。
だいたい東京がダメだからといって安易に調整もなく、
丸投げされるような格の都市ではない筈だ。
例えば、イタリアでミラノがダメだからナポリでみたいな話が、
事前の調整なしで行えるだろうか・・・・
つまり東京下位の街という事で、とことん舐められてますな。
だからできれば住民投票くらいして断ってほしい。(これは最強だからね)
そして東京のおこぼれではなく、将来別の形で札幌オリンピックに再度トライしてほしい。
その方が誇りある北海道人にとっては本望である筈だ。
そして何より、きちんと断った方が遥かに尊敬される局面なのだから。