日本人は世界で一番正直?
昨日だが、ネットでいくつかのサイトを見ていると、「日本人は世界で一番正直!」と題する記事をいくつか見かけた。
内容はイギリスの大学で「正直さ」を調べる実験をした所、日本人が一番正直という結果がでたという内容の物が多かった。 基本元ネタはみな同じで、紹介記事やね。
紹介記事の詳細
で、だいたい書いてあるのはこんな内容。
タイトル:「世界で最も誠実なのが日本、不誠実なのが中国」=英国の調査結果
実験元:イギリスの英国の英イースト・アングリア大学の経済学教授が主導した調査
実験の目的:誠実さに関する調査
実験のやり方:世界15カ国1500人に対してインターネットで行った調査大学の実験
結果:日本人と英国人が誠実で中国人のスコアが低かった。
結論:総合的に中国人の誠実度は最低で、日本人と英国人が最高だった。(伝聞を元に勝手に評価づけ)
これはレコードチャイナという結構有名な中国情報サイトから記事
URL:https://www.recordchina.co.jp/b160565-s0-c60-d0062.html
中国人がこの元記事をよんでの伝聞記事なのでしょうながいかもしれないが、実は実験内容はともかく、そこから導き出される結論は批評は大本の情報とは大分違っている。
もう一つの紹介サイト
タイトル:『海外「日本人ほど誠実な民族はいない」 「正直な国民ランキン」が話題に』
なお、こちらは調査の仕方や結果については
上記のレコードチャイナよりは詳しく記載があった。
なお結論は出しておらず諸国の人からの評価という形になっている。
URL:http://kaigainohannoublog.blog55.fc2.com/blog-entry-1739.html
なお他にも同じ様なサイトがあった。
本当のところは?
さて大本に近い詳細情報をあげてあるサイトを探しtみると、
「In Deep」というサイトにかなり詳しい解説が出ていた。
タイトル:「世界国別対抗「正直度オリンピック」
サブタイトル:「コイン投げ」と「音楽クイズ」から、各国の人々の正直さと道徳性を調査する世界的調査での日本の極端な順位に対する「納得感」」
詳細は割愛するがこちらの記事はゲームのやり方までかなり詳細に載せてある。
URL:https://indeep.jp/test-how-honest-country-people-of-japan/
結論:音楽クイズでは1番上、コインの実験では、15カ国中、下から2番目となっていて、特にそれに対し評価や意見の記載はない。
※推測だが、これがこれらの記事の元ネタだと推測される。
(英語サイトがあるのだろうが用語の一致制が高くそちらを見たとは思えない)
これが問題!
さて、記事の内容はともかく、
二つの実験で、しかも片方で下から2番目というスコアで、世界一の正直さなどといえるものだろうか。
かなりこじつけでしょう。
しかも実験している大学の方は全くそんな事は言ってない。
この程度の実験だけでそんな結論がだせないのは、当たり前ですけどね。
つまりこれらの記事をよくみてわかるのは、
なんらかの記事をベースに、
特に「タイトル」と「結論」の部分を別の人間が意図をもって作っていると分析できることです。
これが何を意味するかというと、
ずばり、この部分を別のライターが後付けしたという事です。
で、内容もこじつけになっている。
つまりこの結論とかタイトルは、紹介者が勝手に書いた物。
そしてここまではずれていたら、フェイクニュースといっても問題ないでしょう。
こうやってフェイクニュースが量産される訳です。
フェイクニュースの真実
さてここまで書いたら、もうお分かりかと思いますが、
基本的にこういう記事は、アクセス数を増やすためにライターのバイトをしている人が
受注して書いています。
だからほとんどの場合、署名もありませんし、
載っているサイトも、あまり信用度を重視されることのない、
無記名または個人につくられたサイトが多いです。
そしてそういう方はアクセス数を集められたかどうかが、実績として評価されるケースが多いです。
となると、
話題になりやすい、見た人がページを開いてくれやすいタイトルを無理にでも付けます。
ずばり釣りタイトルですね。
そのためこの様なちょっと記事の実態から離れた
タイトルや結論の記事が量産される事となります。
こうしてフェイクニュースが量産されていくのです。
フェイクニュースが多発する分野
さて、ではこういう釣りタイトルはどういう分野が多いのでしょうか。
「韓国下げのタイトル」
「中国下げのタイトル」
「日本スゲーのタイトル」が、もっともアクセスを集めやすい様です。
某web塾ではそう指導してましたし(笑)
まあ嫌韓といわれるサイトの記事のかなりはこれだったりします(笑)
いい加減なものです。
最後の落ち!
まあ落語ではないけど、そしてこの記事の落ちです。
実はこの記事、ネットサーフィンで見たと書きましたが、いろんなサイトの結構上位に表示されてました。
しかし元となったと思われる「Indeed」の記事は、
実は投稿日は「投稿日:2015年11月17日」と明記されてます。
いつの話やねん!と、突っ込みたくなりますね。
まあアクセスを集めるためにどこかのライターがひっぱりだしてきたのでしょう(笑)
FaKeニュースなぞ基本、こんなものです。
だから記事の作者、サイトのクレディビリティ(信用度)を考えないとね。
まあ日付の件は私も思いっきりだまされましけどね(笑)